倫理と論理

この地球上には人が78億人も住んでいて その半分以上の じつに44億人が アジアに住んでいる 中国に13億数千万人 インドに13億数千万人 日本には1億2千万人 台湾には千数百万人 こういう数字は 正確ではないにしても まあそんなものだろうと思う キリスト教の信者が24億人 イスラム教の信者が19億人 ヒンズー教の信者が12億人 仏教の信者が5億人 日本には神道の信者が8千数百万人 仏教の信者が8千数百万人 こういう数字を見ると なんだかなぁと思う キリスト教徒として数えられている知り合いは そのほとんどが日曜に教会に行かないし そもそも僕は神道の信者でも仏教の信者でもない 世界中の中国人やインド人がいったい何人いるのか そんな数は想像もつかないけれど 世界中の白人より多いのは確かなこと 3.3億人のアメリカ人が 世界をコントロールする時代は終わっても キリスト教の倫理が世界を覆い 白人の論理がまかり通っている AIが持たされる倫理はキリスト教の倫理だし 世界の政治を支配するのは白人の論理で 中国人の倫理とか インド人の論理は なかなか見えてこない 19世紀のイギリスの時代が終わり 20世紀のアメリカの時代が終われば 民主主義や人権がすたれて もっと住みやすくなるのだろうか いや 次に来るのはきっと ディストピアよりもっと住みにくい 不思議な世の中なのだろう 東条英機のように死ぬことができなければ 新しい世に殺されて 近衛文麿のように死ぬことができれば 新しい世を見ずにすむ ディストピアの倫理はAIの倫理なのか ディストピアの論理はビッグデータの論理なのか いずれにしても ディストピアが現れるまで生きていないことを 心から幸いだと思う